サブリース会社が家賃を払わない時に取るべき行動と具体的な手続き
家賃を保証してくれるはずのサブリース会社が、大家に対して家賃を滞納するケースも少ないながら見られます。サブリース会社が家賃を滞納した場合、大家の独力で家賃を回収することは非常に困難です。
サブリースとは
サブリースとは、簡単に言えば「賃貸物件を一括で借り上げ、第三者に転貸する仕組み」のことです。
- 大家とサブリース会社の間でマスターリース契約を結ぶ
- サブリース会社と入居者の間で転貸借契約(サブリース契約)を結ぶ
この一連の契約のことをまとめてサブリースといいます。1つの物件に対して二重の賃貸借関係が存在している形です。
なお、厳密に言えばサブリースは②のみを指しますが、一般には①も含めて「サブリース」と呼んでいるため、当ページでも同様に①と②をまとめてサブリースと表現します。
サブリース会社が家賃滞納する理由
サブリース会社が家賃を滞納した場合、大家が直接回収することは極めて困難です。
多いケースではないものの、実際に起こりうるサブリース会社の家賃滞納、その主な背景には、次にご紹介する2つの状況があります。
サブリース会社の経営悪化
サブリース会社の家賃滞納で特に多い理由が、サブリース会社の経営悪化。退去の増加や空室期間の長期化により、想定していた家賃収入が入らなくなり、結果として大家への送金が滞ってしまうというケースです。
回収が難しい状況であることに間違いはありませんが、もしサブリース会社との連絡が不能になれば、回収はさらに困難を極めます。
意図的な支払い遅延
経営悪化ではなく、意図的に支払を遅らせるサブリース会社の事例も一部に見られます。
支払を遅らせる主な理由は、事業の運転資金の確保。大家の取り分を流用しているに他なりません。また、債務返済を放棄して計画倒産の形で姿をくらます手口も見られます。
いずれの理由でも家賃が支払われないという点で、大家にとっては家賃滞納と何ら変わりありません。
サブリース会社を追い出す方法
サブリース会社が家賃を滞納した場合、放置すれば被害が拡大するおそれがあります。状況を見極めながら、契約解除や建物明渡しまで段階的に対応を進めることが重要です。
以下では、サブリース会社が家賃滞納をした時の一般的な進め方について、順を追って解説します。
サブリース会社への督促連絡
家賃の入金が確認できない場合は、まずサブリース会社に対して速やかに督促連絡を行います。支払い遅延の理由や今後の入金予定を確認し、書面やメールなどの証拠を残しておきましょう。
督促をしたにも関わらず、約束の期日までに支払いが行われない場合、再通知を行って滞納が契約違反であることを明確に伝えます。
これらの初動対応は、後の契約解除や損害賠償請求の根拠資料となるため、必ず記録を丁寧に残しておきます。
入居者へのコンタクト
サブリース会社への督促でも解決しない場合、入居者へ直接コンタクトを取ることも検討します。入居者に家賃未納などの原因がある場合は、建物明渡請求を行った上で、入金再開の有無を確認します。
一方で、入居者に問題がない場合は、サブリース会社との契約解除を前提に、入居者と新たに直接契約を結ぶ方法もあります。
いずれの判断にも法的知識が求められるため、弁護士への相談を併行して進めることが望ましいでしょう。
サブリース会社への契約解除の内容証明郵便
督促や交渉を行っても支払いが行われない場合は、契約解除の意思を内容証明郵便で正式に通知します。文面には、滞納額や契約違反の内容、解除理由を具体的に記載しましょう。
内容証明郵便は、郵送の事実と文面が証拠として残る書類となるため、後の法的手続きにも活かされます。ただし、文面の不備によっては無効とされるおそれもあるため、送付前に弁護士など専門家の確認を受けておくと、より安心です。
サブリース会社への建物明渡請求
契約を解除してもサブリース会社が物件を明け渡さない場合は、建物明渡請求の手続きを進めます。裁判所を通じて明渡訴訟を提起すれば、強制的に占有を解消することが可能です。
この際、滞納家賃や原状回復費用などの損害賠償請求を併せて行うことも要検討です。明渡請求の実施には法的な知識と準備が必要となるため、弁護士に依頼して進めることが現実的な方法です。
サブリース問題は早期対応がカギ
サブリース会社の家賃滞納を放置すると、回収不能や入居者との関係悪化につながるおそれがあります。支払いが止まった段階で、できるだけ早く契約解除の手続きを進めることが重要です。
入居者がいる場合には、入居者と直接契約を結び直すことで、これまでサブリース会社に支払っていたマージン分の収益を上乗せして確保できます。ただし、入居者に問題がある場合は、サブリース会社ではなく入居者本人に対して建物明渡請求を行いましょう。
なお、サブリース会社が空室を抱えたまま賃料を支払わない場合は、速やかに契約を解除するとともに、同社に対して明渡請求を行うことが適切です。
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